勇気
何かに対して、ぼんやりと、嫌だとか逃げたいとかいう気持ちがあるとき、しっかりそれに向き合わないと、なぜ自分が嫌だと感じているのか、なぜ逃げたいのか、その理由すらを自分で把握できない。そういうときは、本当に向き合わないといけないこと、向き合うのがつらいことから逃げているため、紙とペンを持って考えないと、原因を自分でも誤解することがある。誤解したまま先に進むこともできるけれど、結果、課題が解決されないまま山積みになっていく。
だから、まず向き合って考えてみる。すると、必ず、受け入れたくない、見たくない感情が見えてくる。それを受け入れるのは、つらいし、怖い。だから、勇気がいる。こういうときにも、ベッポの声が聞こえてくる。まず一歩だ。一歩でいいから踏み出すぞ。それに、ゲドだって影と戦ったじゃないか。こういう本の読み方をしたことがない人からしたら理解ができないかもしれないけれど、私は、こうやって彼らのことを考える。気づいたら、乗り越えられている。
勇気というのは、そんなたいそうなものではなく、こんな風に日常的に対するものだ。そして、私は雄弁に本の話を語ることはできないけれど、こんな風に確実に、本が自分に勇気を与えてくれるのだから、読書はそれだけで有意義に違いない。
モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)
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- 作者: アーシュラ・K.ル・グウィン,ルース・ロビンス,Ursula K. Le Guin,清水真砂子
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