ちゃらんぽらん日記

日々のあれこれ

化粧掛け

  黒岩へ行く。菫の時期は過ぎている。金鳳花と踊子草が綺麗だ。

 小屋に着く。早速、化粧掛けを行う。器の縁を、水を含ませたスポンジで撫で、角を取る。刷毛を使い、余分な土や埃等を落とす。筆で薄く2~3度重ね塗りをする。

 乾くのを待つ間に、お茶を入れてくださる。先客があり、皆いっしょに食卓を囲む。日向で喫茶をされている方とのこと、お年を召されているものの、年相応のお洒落というのだろうか、身奇麗にされている。その方が持つ空気、差し出した和紙製の名刺、先生が見せてくださった写真から察するに、きっと良い店に相違ない。いつか訪れよう。

 食卓を離れる。作業場に戻る。小刀で絵の輪郭をなぞり、明瞭にする。はみ出した化粧を削る。本日の作業はここまでだ。

 先生と裏山へ行く。名前の知らぬ木が多くある。鹿や猪が出ると言う。鹿とうり坊になら会ってみたい。今度、秘密の場所へ連れて行ってくださるそうだ。桐の木も、近くに行って見られるそうだ。池もあると言う。

 先生は何でも種や苗から育ててしまうと言う。胡桃、林檎、セイヨウオダマキなど教えてくださったが、きっと他にも多くあるだろう。セイヨウオダマキを一株分けてくださった。花が咲くのが楽しみだ。